ぐだぐだ

本屋・古本屋が好き。

偶然と想像と日曜日

日記

あーっと言う間に一週間が経過してしまった。予想外の事が多いな…と思いながら過ごしていたら、気がついたら日曜日になっていた。先週の週末にあったことを記録しよう、思ったことを言葉にしておこう、と思うだけ思って、気がついたら時が過ぎて、忘れてしまった。もったいないし、先延ばしグセが嫌になる。ということで、今日あったことは今日のうちに記録しておこう。

今日は、ニシヤマナガヤでやっている「本とパンと珈琲の日」へ行ってきた。偶然にも本さんぽでお世話になったKさんがいらっしゃっていて、店主さんとのお話を聞かせて頂いた。やっぱりお二人とも教養と経験と、それらの言語化能力??が凄まじく、めっちゃ面白い話だった。内容はうまくまとめられたいけれど、言葉とその限界とか、自分の機嫌の取り方とか…。「言葉で何か概念を伝えようと思うったとしても、その概念を余すところなく伝えることは不可能。それらの困難さを和らげる為には、複数の言語を使えるほうが、伝えたいことにピッタリの言葉に出会える。」「自分の調子が悪い時は自分の脳内のドーパミンとかが足りてないだけ。自分の存在の小ささをメタ的に捉えて、切り替える。」「安定は面白くない。」みたいな話が特に面白かった。

偶然と想像

先週、友人のカネマツに教えてもらい、一緒に濱口竜介監督の「偶然と想像」を見た。この映画は、偶然をテーマにした3つの短編が織りなすオムニバス作品。それぞれのあらすじは以下の通り。

『魔法(よりもっと不確か)』

撮影帰りのタクシーの中、モデルの芽⾐⼦(古川琴⾳)は、仲の良いヘアメイクのつぐみ(⽞理)から、彼⼥が最近会った気になる男性(中島歩)との惚気話を聞かされる。つぐみが先に下⾞したあと、ひとり⾞内に残った芽⾐⼦が運転⼿に告げた⾏き先は──。

『扉は開けたままで』

作家で⼤学教授の瀬川(渋川清彦)は、出席⽇数の⾜りないゼミ⽣・佐々⽊(甲斐翔真)の単位取得を認めず、佐々⽊の就職内定は取り消しに。逆恨みをした彼は、同級⽣の奈緒(森郁⽉)に⾊仕掛けの共謀をもちかけ、瀬川にスキャンダルを起こさせようとする。

『もう⼀度』

⾼校の同窓会に参加するため仙台へやってきた夏⼦(占部房⼦)は、仙台駅のエスカレーターであや(河井⻘葉)とすれ違う。お互いを⾒返し、あわてて駆け寄る夏⼦とあや。20 年ぶりの再会に興奮を隠しきれず話し込むふたりの関係性に、やがて想像し得なかった変化が訪れる。

出典:映画『偶然と想像』公式サイト|濱口竜介監督 第71回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(審査員グランプリ)受賞、第22回東京フィルメックスオープニング作品観客賞受賞

まー面白かった。それぞれの話で笑いどころがあり、かつ考えさせるところがありで120分が本当に一瞬で過ぎ去っていった。特に全編通して地の文を俳優さんたちが語る部分がすごく良く、いい意味で演技が過ぎない感じ(濱口監督は地の文を感情を込めずに俳優に読ませる稽古をするそう。その賜物的な感じ。)がして、今まで見たことのない映画体験だった。それぞれの話に、偶然の不思議さによって僕達の想像以上の出来事が起こる、という共通点があり、パズルのようだった。物語を進める為の偶然が必然的に描かれていく不思議さを感じた。

これでも見た直後はもっと色々あったんだけれど忘れてしまった。もったいない!これからはもっと素早く記録せねばと思った。