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「アーモンド入りチョコレートのワルツ」(森絵都)

3夜目は「アーモンド入りチョコレートのワルツ」(森絵都)という短編集です。

アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

 

ご存知の人も多いと思いますが、作者の森絵都さんは幅広い年代に向けて名作を書かれている作家さんです。

この「アーモンド入りチョコレートのワルツ」はピアノ教室に現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで過ごす海辺の別荘での一夏を描いた「子供は眠る」、不眠症の少年と旧校舎で偶然出会った少女の淡い恋を描いた「彼女のアリア」の三篇が収められています。全編を通じてピアノ曲がキーとなっており、行間から音が漏れ出てくるような短編集となっています。

 

この本(森絵都作品全般に言えるかもしれないけれど)読んだいるときに、中学生の頃の感覚がリアルに自分の中に再現されるのがすごく心地よいと思います。中学生の時に読んでいて、わかるわーみたいに感じたことを同じように今も感じられる不思議になります。感性などは当時と全く変わってしまったはずなのに。


流れていくときに無頓着であっても、自分自身の変化によってそれを知ることができた年代、進歩している事をリアルに感じられた時代が思い出されるのが嬉しい作品だと思います。

 

次回は何にしようかと思案中です。今週はこれくらいにします。金曜日に就活の面接があるので(笑)