ぐだぐだ

本屋・古本屋が好き。

アカデミー候補作を見に行く。

日記

3月末は職場の決算なので、追い込みが始まっている。肌にビリビリ感じるほど、空気が張り詰めている。そんななか、2月の営業日が少なくなってきているので、焦りながら営業している。

連休の初日は友人達と、濱口監督の「ドライブ・マイ・カー」を見に行く。アカデミー賞候補作にも選ばれているそう。名古屋にある少し小さめの劇場に行く。非常に良いサイズ感に感じた。3時間弱ある作品なので途中で飽きたら、きついなと思っていた。しかし、全く飽きさせることなく、一瞬でエンドロールまで持っていかれてしまった。

内容

舞台俳優であり演出家の家福は、愛する妻の音と満ち足りた日々を送っていた。しかし、音は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう――。2年後、広島での演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。さらに、かつて音から紹介された俳優・高槻の姿をオーディションで見つけるが…。喪失感と“打ち明けられることのなかった秘密”に苛まれてきた家福。みさきと過ごし、お互いの過去を明かすなかで、家福はそれまで目を背けてきたあることに気づかされていく。

面白かったポイントの1つ目は、映画の中でワーニャ伯父さん(演劇)が演じられていた所だ。フィクション(映画)の中にフィクション(演劇)があるという、二重構造が出来ていた。この構造の中で、演劇で演じられている感情が、主人公の実際の感情になっていたりした。演じるってなんだろう、という濱口監督からの問いかけなのかなと思った。

面白かったポイントのもう一つは、演劇の中で多言語が使われていた所だ。劇中では会話が、各々の言語で一方的に行われており、それでも会話が成り立っていた。不思議だった。言葉のそれ自体が大切なのではなく、その概念が大切であるということかなと感じた。